それでも積立を止めるな

新型コロナが世界中に広がり、株価の下落も続いています。2週間前の記事でも、この状況でも積立投資を止めてはいけないと書きました。

今日も株価は下がり「ブラックマンデー以来」とか「バブル期以来」といった言葉も聞かれます。自分も正直、保有資産の時価を見るのが嫌になってきました。それでも慌てて売ったりはしませんし、もちろん積立を止めたりもしません。

自分は短期的な株価の予想は元々できませんし、今回の株安がいつ、どのくらいの水準で収まるのかもわかりません。ただ、長期的な資産形成のための積立投資を勧めるFPとして、こんなときだからこそお伝えしたいことがあります。

業績が下がれば株価は下がる

株式市場で取引されている企業の株価は、本質的にはその企業の「稼ぐ力」によって上下します。業績が上がれば株価は上昇し、下がれば株価も下降するのが原則です。

新型コロナは世界中に広がり、米国は欧州からの渡航制限を決めました。こうなってくると経済への影響は避けられませんし、短期間での収束も見込めない状況です。コロナ発生前と比べ今年度、来年度の企業業績悪化は避けられそうになく、株価が下がるのは必然と言えます。

短期的には株価は揺れる

株価は本質的には企業の実力を反映しますが、投資家は様々な思惑・気分で売買を行います。投資家心理の揺らぎを反映して、株価も短期的には上がったり下がったりといった「揺れ」を繰り返すものです。今回の株価の下落は当面やむを得ないところですが、現在の大幅な下落は、投資家のパニック的な心理が拍車をかけている面もあると思います。

自分もブラックマンデーのときは小学生でしたので語れませんが、リーマンショックや東日本大震災後の株価の大幅な下落は一投資家として経験しています。リーマンは「100年に1度」と言われましたし、震災後は日本はどうなるだろうと思いましたが、いずれも10年も経たず株価は元の水準を回復しました。長期的な資産形成が目的ならば、ここは我慢の時です。

世界が発展すれば、株価は上がる

人類は歴史上、様々なモノやサービスを発明しどんどん世界は便利になりました。資本主義経済では、この「世界の発展」の一番の原動力となっているのが、株式市場から広く資金を集めて活動する株式会社です。

この仕組み(株式会社が経済活動の中心で、主に株式市場から資金を調達している)が続き、世界が発展していけば、短期的な揺れはあるにせよ、長期的には株価は上がります。前々回の記事でも書きましたが、「人類の発展を信じるならば」淡々と積立投資を続けていきましょう。