バランスファンドは千差万別

株式と債券が運用の中心

 NISA口座(特につみたて投資枠)では全世界株式のインデックスファンドを買っておけばよい、という考えが広まっていて、私も現状ではそうしています。ただ、これは「低金利下の現状では」という注釈付きだった、というのが私の理解です。

 個人であれ機関投資家であれ、資産運用の対象資産の中心は株式と債券であり、金額的に今もこの2つが中心です。株式と債券は異なる値動きをするため、両方保有しておくことでリスクを下げることができる(値動きの幅を抑えられる)ことが期待できます。ただ、世界的な低金利で債券価格の上昇が見込めなかったことや株式と債券の相関関係が高まっていた(=同じ値動きをする)ことから、ここ10年くらい?は株式だけでよいと考えられてきました。

一口にバランスファンドと言っても

 米国では利下げが見込まれていますし、債券をポートフォリオに入れておくことも選択肢に入ってきました。その際、株式と債券を一定の比率で購入してくれる便利な投資信託がバランスファンドです。

 国内外の株式、債券、REIT(不動産投資信託)などに一定の比率ずつ購入するものですが、外国資産の比率や新興国の比率などファンドによって大きな違いがあります。自動的にリバランス(資産比率の調整)をしてくれるので便利ですが、実際にどの資産を何%ずつ購入するのかは目論見書等で確認しておく必要があります。

 個人的には、REITを株式や債券と同じ比率で入れる必要があるのだろうか…?と思うので私が買うとしたら国内外の株式と債券に4分の1ずつのファンドになるかと思います。

純資産と信託報酬も必ずチェック

 バランスファンドに限った話ではありませんが、投資信託を買う際には純資産と信託報酬(運用管理費用)は必ずチェックです。純資産は少ないと繰上償還となり運用ができなくなる可能性があるので、できれば100億円以上、少なくとも50億円以上あるものを選びましょう。

 信託報酬は、保有している間ずっとかかるコストです。高いとずっとハンディを負っているようなものなのでできるだけ低いものを選びましょう。バランスファンドでも0.15%前後の商品がいくつかあるので、この中から選ぶとよいでしょう。