真田太平記より

 夏休みに長野に旅行したことをきっかけに、「真田太平記」(作・池波正太郎)を読み始めました。歴史小説は読んだことがありませんでしたが、今さらながらハマって、少しずつ図書館から借りています(全12巻だったかな)。もともと歴史(特に日本史)は好きで、実証的な新書などは買って読んだことも結構あります。

 その真田太平記の一節が、「投資と同じだ!」と思ったので引用します。

 人の世は、何処まで行っても合理を見つけ出すことが不可能なのだ。
 合理は存在していても、人間という生物が、
 「不合理に出来ている・・・・・・」
 のだから、どうしようもないのだ。
 人間の肉体は、まことに合理を得ているのだが、そこへ感情というものが加わるため、矛盾が絶えぬのである。

 (池波正太郎 『真田太平記 (七)関ケ原』 新潮文庫 p.139より引用)

 8月から株価も為替も値動きが大きかったので、「少し売った方がいいんだろうか「逆に暴落時はチャンスだから余計に買おうか」などと考えがちです。しかし、「これ以上下がったらどうしよう」などと不安な“感情”があると、まともな判断が下せなくなります。

 人間は感情の生き物です。余計なことを考えて右往左往するのはやめて、コツコツ機械的に積立を続けていきましょう。