NISA制度拡充に求めること

 岸田政権が「資産所得倍増プラン」の策定を目指していることから、金融庁がNISAの拡充を求める税制改正要望を提出したと報じられています。財務省の抵抗等でこのまま決まるとは思えませんが、何らかの改正は実現されそうな雲行きになってきました。

 現時点では決定事項は何もないので、投資歴15年以上のFP目線で特に求めたいことを書いてみようと思います(実現してほしい順番に書きます)。

つみたてNISAの恒久化

 つみたてNISAは長期分散積立投資を促進する優れた制度だと思っていますが、現状では2042年の新規投資までが対象の時限措置となっています。長期投資を促すためには恒久化が望ましいでしょう。20代、30代(40代も?)が現役のうちに制度が終わってしまうかもしれないというのは、あんまりです。過去、何度も財務省に跳ね返されてきましたが今回はぜひ実現してほしい。

年間上限額の拡充と「12の倍数」に

 つみたてNISAの上限額は年40万円です。収入や資産の多い人のために、もう少し枠を増やしてもよいのではないかと思います。また、毎月一定額を積み立てることが多いのでぜひ上限額は12の倍数にしてもらいたいです。現状では「月33,333円の積立」とか、なにかと面倒です。枠いっぱい使えなかったりしていますし。

 年48万円では大した拡充になりませんし、60万円(月5万円)くらいが現実的なラインなのでしょうか?120万円(月10万円)だとインパクトありますけどね。

つみたてNISAへの一本化

 現状は、金融庁が認めた投資信託のみ買えるつみたてNISA(上限は年40万円、非課税期間最長20年)と、株式やETF、投資信託等を買える一般NISA(上限は年120万円、非課税期間最長5年)があります。一般NISAは長期投資には使いづらいので、廃止してつみたてNISAに一本化するのも手ではないかと思います。

 つみたてNISAの中で個別銘柄やETFも買える枠を設けて、応援している企業やインカムゲイン(配当)狙いの銘柄を長期で保有するために使えるようにしておけば、インデックス投資の最大の弱点?である「つまらない」をある程度解消できるのではないかと思います。個人的には、優待目当てで長期保有している銘柄をNISAの枠内で持てればなあと(笑)。

 恒久化や投資枠の拡大は財務省が反対するでしょうから、そちらを実現するための戦略としてもありではないでしょうか?

つみたてNISAのロールオーバーを可能に

 つみたてNISAでは、非課税期間(20年)が終了したときに、翌年の非課税枠に移すこと(=ロールオーバー)ができません。一般NISAと同様、可能にしてもらいたいものです。

シンプルな制度に

 「つみたてNISAへの一本化」と矛盾するかもしれませんが、シンプルでわかりやすい制度にして、初心者にも「何が」「いくらまで」非課税で買える・保有できるのか、分かりやすい制度にしてもらいたいです。FPの解説がなければ分からないような制度はダメです(FPとしては、解説記事とか新たな仕事につながるのかもしれませんが…)。

 結論が(ほぼ)固まるのは年末あたりでしょうか。楽しみに議論のゆくえを見守りたいと思います。その間ももちろん、現行制度で淡々と積立を続けていきましょう。