インデックス人気を実感
先週の記事の続きです(先週の記事はこちら↓)
- インデックスファンドの信託報酬はアクティブファンドより平均で1%以上低い
- インデックスファンドの信託報酬はネット証券の方が安い
- ネット証券ではインデックスファンドが人気だが、3メガ+野村では半数以上がアクティブファンド
今週は、2,3について一言。
インデックスファンドの信託報酬もいろいろ
一般に、指数に連動するだけでよいインデックスファンドより、企業や株価の分析が必要なアクティブファンドの方が信託報酬は高くなっています。しかし、同じインデックスファンドでも少し幅があります。
ネットで購入できるインデックスファンドはここ4~5年で競争が激化し、信託報酬がどんどん引き下げられました。現在は0.1%を切るものもあり、ネット証券ならどの資産クラスでも0.1%台が最安になっています。
実店舗を持つ大手金融機関では、「ネット申込限定」のインデックスファンドはネット証券に近い信託報酬(0.2%台)が多いものの、店舗で販売している商品はもっと高いため上表の結果となっています。定期預金金利もインターネット支店限定で上乗せされていたりするので、同じ理由かもしれません。
インデックスファンドが人気
人気とは聞いていましたが、ネット証券でここまで圧倒的とは思いませんでした。上述の通り、信託報酬の引き下げも背景にあります。自分も思い返してみると以前は0.2%台のファンドを買ったりもしていましたが、今やどの資産クラスを見ても0.2%台では高いと感じるようになりました。
ネット証券は具体的な商品を利用者に勧めてこない(営業しない)ので、利用者は自らの判断でインデックスファンドを選んでいます。と言うより、インデックスファンドに投資したい人がネット証券で口座をつくっているということなのでしょう。
大手金融機関は低金利下での新たな収益源として投資信託や生命保険など手数料の見込める金融商品の販売に力を入れており、アクティブファンドの比率が多いのはそういった「営業力」の現れと考えられます。それでも、全体の40%以上がインデックスというのは、個人的には驚きですけどね。(おそらく1~2年前はほとんどアクティブだったのでは?)
金融機関選びの注意点
つみたてNISAやiDeCoを始める方は、口座開設を検討している金融機関のインデックスファンドの信託報酬がどのくらいか、事前に確認した方がよいです。具体的に言えば、信託報酬を最低水準にすることを宣言している「e-Maxis slim」の取扱いがあれば、問題はないでしょう。
また、企業型DCの場合には設定された商品の中から購入するしかありませんが、競争激化前に商品が設定された会社の場合には、インデックスファンドでも信託報酬が高いものしかない場合もあります。そういうときは、会社の担当者に信託報酬の低い商品を入れてもらうよう頼んでみましょう。