商品の選び方~インデックス投資のすすめ

おすすめ投資法

 書きたいことはたくさんありますが、現状での結論を先に書いておきます。

 株式のインデックスファンドを国内、海外50%ずつ買って、保有し続ける

 これで世界中の会社に投資できて、株式相場が上昇すれば、あなたの資産もそれに連れて増えていきます。

インデックスファンドとは

 「インデックスファンド」とは、日経平均株価のような株価指数に連動して資産が増減する投資信託です。例えば、日経平均株価が10%上昇すれば資産が10%増え、10%下がれば10%減るイメージです。日本の主要225社の株価を指数化しているものなので、225社全ての会社の株式を購入すれば、そういったことが可能になります。

 1社の株式を買うだけでも数万円~数十万円は必要なので、実際に個人で行うのはかなりのお金持ちでないと不可能です。しかも、日経平均の算出方法は複雑で、225社すべて100株ずつ買えば同じように上下するわけではありません。日経平均の値動きに連動するよう計算して購入売却を行えるのは、多くの投資家からお金を集めてプロが運用する投資信託だからこそです。

 同様に、海外の株式に投資するインデックスファンドもあります。こちらを購入すれば、海外で口座を開設しなくても、英語が読めなくても、簡単に世界中の会社に投資することができます。

長期分散積立投資

 私も投資を始めたころは、株価が上がりそうな会社を選んで株を買い、値上がりしたら売却して利益を得る、普通の株式投資をしていました。しかし、将来の株価の予測は不可能ですし、何社か利益を出すことができても1社大きく値下がりして損を出すと、それによって全体としてもマイナスになってしまうことがありました。

 そこで、多くの会社に投資するのが分散投資です。市場全体の値動きに連動するインデックスファンドであれば、たとえその中の1社が倒産しても影響はわずかです。上場している企業すべてに投資し、企業が全体的に成長する=経済が発展することで、長期的な株価の上昇を期待する投資法といえます。

 さらに、毎月一定額を投資する積立投資なら「時間の分散」も図ることができます。この「長期分散積立投資」こそ、素人の資産運用に最も適した方法といえます。

どの商品を選べばよいか

 国内株式のインデックスファンドとしては、「TOPIX(東証株価指数)に連動する」投資信託(ファンド)を選べばよいと思います。日経平均より対象の会社が多いので、より分散効果を得られます。ファンド名に「TOPIX」と入っているものを探して、最終的には「交付目論見書(もくろみしょ)」で確認してみて下さい。

 海外株式は、ファンド名に「先進国株式」や「全世界株式」と入っていて「MSCI-コクサイ」などの指数に連動するファンドを選ぶとよいです。MSCI-コクサイは、日本以外の先進国の株式市場の値動きを指数化したものです。

 日本株式の比率は下がりますが、日本を含む世界中の株式に投資するインデックスファンドを購入するのもありです。以前はそういったファンド(バランスファンドと言います)は費用が少し高めでしたが、最近は「楽天・バンガード」や「e-MAXIS Slim」などのシリーズでは、低コストで「これ1本」で済むファンドもあって便利です。

 実際に選ぶときには、必ず交付目論見書で確認してください(お持ちの口座のサイトで確認できます)。まず、「ファンドの目的・特色」のところで、「○○(指数)に連動する」と書かれているのがインデックスファンドです。また、「手続・手数料等」のページで、ファンドを保有している間ずっとかかる「信託報酬(運用管理費用)」も一緒に確認しましょう。低いほどよいですが、信託報酬が0.25%未満のものなら合格点でしょう。

 今回はとにかく結論をお伝えしたいと思って色々詰め込みましたが、ご理解いただけましたでしょうか。次回からはもう少しテーマを絞って、ていねいにご説明します。