インデックスファンド人気上昇…より、まだアクティブファンドがこんなに売れてることにビックリ

投信残高トップ3にインデックスファンドが

 1月11日付日本経済新聞電子版の記事です(会員登録なしで全文読めます)。

  12月末の投信残高、インデックス型がトップ3入り(日本経済新聞電子版)

 12月末の投資信託純資産残高ランキング、つまり日本で最も保有されている投資信託のランキング3位に「eMaxis Slim 米国株式(S&P500)」が入ったそうです。記事によれば、「インデックス型が残高トップ3圏内に入るのは98年2月以来、約24年ぶり」だそうです。

 名前を見てお分かりかと思いますが、「eMaxis Slim 米国株式(S&P500)」は、低コストで有名なeMasis Slimシリーズの、米国株式を投資対象とするインデックスファンドです。インデックス人気と米国株式の高まりで資金流入が増えている(購入者が増えている)ものと思われます。ボーナス月の影響もあるのでしょうが、それにしてもすごい人気ですね。

それでも上位のほとんどはテーマ型アクティブファンド

 インデックス投資が浸透してきたことを感じつつ、ランキングを見るとまだまだアクティブファンドがほとんどを占めています。記事では20位まで載っていますが、上位5位までの信託報酬を調べてみたら下記のとおりでした。

 「テーマ型」といわれるアクティブファンドが多数です。「成長株」や「テクノロジー」など、「今後成長が期待される企業に投資」と言われると、いかにも儲かりそうですよね。ESGも最近流行りのテーマとして利用されてしまっています。

 相変わらず、これらのアクティブファンドの信託報酬は高いです。毎年2%前後の信託報酬を支払って、それに見合うリターンが長期的に得られるのか、甚だ疑問です。毎月分配型のファンドも入っていますし、少なくとも、長期投資には向いていません。

 毎月分配型のファンドは金融庁が問題視してずいぶん経ちますが、まだまだ多いのですね。証券会社や銀行の営業がこういったファンドを売り歩いているので残高が増えているものと思われます。ちなみに、販売会社によって違うので表には載せませんでしたが、大手の証券会社や銀行でこういったアクティブファンドを購入すると、購入時手数料として3.3%も支払うことになります。

インデックスファンドをコツコツ積立

 先週は、アメリカでも日本でも株価が大きく下がりました。私も「日経平均が一時1000円以上下がった」と言われると、ドキッとします。

 しかし、長期分散積立投資を行っているなら、こういうときに焦って売却しないことです。株価が下がると「もっと下がるのでは」と不安になりますが、こういう短期の値動きに一喜一憂してはいけません。「今月はたくさん買えるな」くらいに思って、何もしないのが一番です。

 現に、金曜日は500円以上値を戻しました。もちろん明日からはまたわかりませんが、株価はそうやって上下動を繰り返すものなので、あんまり気にしないことです。

 繰り返しますが、長期分散積立投資が上手くいくかどうかは、一度決めた積立を“コツコツ”“淡々と”続けることです。この「何もしない」というのは意外と難しかったりしますが、売りたくなった人は我慢ですよ。